世界のリーディングホテル

2013-02 Archive

Milan, ItalyⅢ

ミラノ、イタリアⅢ-はじめに

 第32回特集はミラノ、イタリアⅢとして、ミラノの最新ホテル情報をお届けします。高級ブランド店が軒を並べるモンテ・ナポレオーネ通り周辺にファッショナブルな人気ホテルが集まり、その代表格が「フォーシーズンズホテル」であろう。また、デザイナーズ系の「アルマーニホテル」や「ブルガリホテル」も富裕層の顧客をしっかりと取り込んで高い人気を維持している。ドゥオーモに面したガッレリアに隣接して建つ「パークハイアット」もその立地の良さと、パークハイアット・パリ・ヴァンドームを踏襲したインテリア・テイストで評価も高い。
 今回は1月より連載しているイタリア編の最後として上記4ホテルを主題に解説し、併せてイタリアファッションの中心地ミラノ市街の様子や、一味違ったレストラン情報をご案内します。

*Four Seasons Hotel Milano
 歴史ある市街地に取り残された中世の古い僧院や修道院を高級ホテルとして再利用させる、フォーシーズンズ流のホテル改修・再生術の先鞭をつけたホテルといえよう。ホテル建物は15世紀の尼僧院がルーツで、増改築を繰り返しながら18世紀には現在の規模の修道院になったという。イタリアファッションの中心地ミラノで、高級ブティックが軒を並べるモンテ・ナポレオーネ通りから1本奥に入ったジェズ通りにある、まさに最高のロケーションを誇る立地だ。これまでの歴史と格式を誇るいわゆるグランドホテルの一群を抑えて、ミラノでいちばんのファッショナブルな人気ホテルとなり、後に続くデザイナーズ系のブルガリホテルやアルマーニホテルの先駆けとなったホテルといえる。
 フォーシーズンズ・ミラノの開業は1993年で、25室のスイートルームを含めて全118室に抑え、それぞれ趣向の異なる内装と贅沢な造りの客室が魅力である。由緒ある修道院の面影を少しでも伝えるために、パブリックスペースの随所に古いフレスコ画を壁面に残してある。客室はクラシカルな雰囲気をベースにミラノ流のコンテンポラリーなデザインが施され、どの客室も広々とした浴室とは別にワードローブ室を確保している。大部分の客室は広い中庭を囲むように配置されているが、筆者がアサインされた「Four Seasons Executive Suite」はレセプションの先にある別ウィングにあり、天窓からの光が差し込むパティオを中心に客室がまとまっている。

*ARMANI Hotel Milano
 ファッション界の帝王、ジョルジュ・アルマーニとドバイ屈指の不動産デベロッパー「エマール・プロパティーズPJSC」によって、中東ドバイに続き世界で2番目のアルマーニホテル&リゾート「アルマーニホテル ミラノ」が2011年11月にオープンした。場所はミラノのファッションエリアで有名な “モードの四角形” 「Quadrilatero della Moda」地区の中央に位置する「Manzoni 31」にある。この建物は1937年にイタリアの建築家、エンリコ・A・グリッフィーニによって建てられた歴史ある建造物で、内部をアルマーニ自身が考える究極の美学を具現化する空間に創り変えている。
 ホテル建物は上空から見ると巨大なアルファベット「A」の形に見えるという。「A」の尖った頂点を平らに削った台形で、グリッフィーニの設計平面図からも読み取れ、偶然にしても運命的な組み合わせを予感させる。建物内にはエンポリオを始めアルマーニ・ブランドの高級ブティックが数多く展開しており、松久氏のレストラン「NOBU」も店を構えて1階のすしバーと2階のリストランテは地元ミラネーゼでいつも賑わっている。すぐ隣の建物には「ARMANI/CASA」の大規模なインテリアブティックがあり、ホテル内のすべての内装はアルマーニ/カーザのインテリアコレクションから特別アイテムが使用され、アルマーニ流のデザイン哲学が細部まで注ぎ込まれている。

 *BVLGARI Hotel Milano
 よくぞミラノの中心部に鬱蒼たる木々に囲まれた静寂の地があったものだ、と思わず感心するほどの場所にブルガリホテルミラノは悠然と佇んでいる。ブルガリホテル&リゾートとして最初のホテルで、著名なブレラ美術館やスカラ座に近く、高級ショッピング街のモンテ・ナポレオーネ通りも徒歩圏内という最高の立地に2004年5月にオープンした。かつて16世紀に修道院の庭園であったホテルのプライベートガーデンは4000㎡に及び、隣接する植物園からの樹木が庭園と重なり合って広がり、まさにミラノ中心部のオアシスと言える貴重なホテルだ。
 ホテルへのアプローチが実に感動的である。「BVLGARI」のロゴを塀に掲げた風情あるプライベート道がホテルの庭園まで真っすぐ伸びている。館内に入るとすぐ左手にレセプションがあり、デスク脇には代表作の「ブルガリ・ブルガリ」の大きな置き時計がさり気なく置かれていた。ホテルは建築から内装、家具、テキスタイル、アクセサリーまで全てがイタリアデザイン界の巨匠アントニオ・チッテリオのトータルデザインによるものだ。ブルガリのエレガントなブランドイメージをそのままに、ホテルという空間に投影され具現化されている。彼の妥協のないデザイン思想は最高級の天然素材の扱いも贅沢極まりない。大理石だけでも計300トンが世界各地から運ばれ、ラウンジにある暖炉はジンバブエ産の黒花崗岩製で重さが15トンあるという。

*Park Hyatt Milano
 パークハイアット・ミラノは1870年代のパラッツオを全面改装して、スイート29室を含む全106の優雅なルーム構成で2004年に開業した。有名なガッレリア「Galleria Vittorio Emanuele」に隣接し、ドゥオーモやスカラ座も至近距離にある理想的な立地を誇る。
 館内に一歩入ると正面にドーム状のクーポラから光が差し込む秀麗なラウンジ「La Cupola Lobby Lounge」に目を奪われる。著名な建築家、エド・タトルの設計によるホテル中心部に位置する象徴的ラウンジである。パークハイアット・パリ・ヴァンドームの項で紹介したように、今回のミラノでも全面的にインテリアデザインを担当している。

*「世界のリーディングホテル」は現在「週刊ホテルレストラン」で隔週刊第2・4週号にて連載中。
http://www.hoteresweb.com/columntop

 

Four Seasons Hotel Milano

フォーシーズンズホテル、ミラノ

いかにもイタリアらしい、車一台がやっと通れるくらいの狭いジェズ通りに
「Four Seasons Milano」の正面エントランスがある。

前もって言われなければ気が付かない程の控えめな正面玄関である。

高級ブティックが軒を並べるモンテ・ナポレオーネ通りから1本奥に入った
最高のロケーションを誇る立地だ。

正面エントランス横に掲げられた「Four Seasons Hotel Milano」のプレート。
その下に「Il Teatro」、「La Veranda」そして「Il Foyer」の各レストランの案内もある。

館内から見ると、シンプル&モダンな正面玄関。

正面玄関の横にはコンシェルジュデスクがあり、
背後の壁面に修道院時代に描かれたフレスコ画の一部が保存されている。

エントランスホールに広がるロビーラウンジの「Camino Room」。

ロビーラウンジの奥にあるバー・カウンター。

バー・ラウンジの「Il Foyer」のロゴを付けたエントランス。

落ち着いた雰囲気のバー・ラウンジ「Il Foyer」の店内の様子。

レセプション前の小ホール。

スタイリッシュな感覚のレセプションカウンター。

レセプションの先にあり、別ウィング出入り口前にあるエレベーターホール。

別ウィングは天窓からの光が差し込むパティオを中心に客室がまとまっている。

ベッドルーム側の廊下から俯瞰したリビングルーム。

ゆったりとしたリビングのソファセット。

GMから届けられたウェルカムアメニティー。

リビングルームの俯瞰。
この部屋は「Four Seasons Executive Suite」で、約70-80㎡の広さがある。

ライティングデスク前のドアからベッドルームに通じている。

リビングからベッドルーム方向。

完全に独立したベッドルーム。

2方向からの採光で気持ちの良いベッドルームだ。

ベッドルームからワードローブ方向。
一つの部屋といった感じで、大きな面積を確保している。

ゴージャスなバスルーム。

洗面台からトイレ方向。

窓からの採光があり、独立したルーム感覚である。

エントランスホール正面に「La Veranda」、
階段を下がるとイタリア料理の「Il Teatro」がある。

オールデイダイニングの「La Veranda」のエントランス。

シェフのセルジオ・メイ氏が地中海料理と地元ミラノ料理に腕を振るっている。

ガーデンテラスに面した明るい雰囲気だ。

ラ・ベランダのテラス席。天気が良ければこの席から埋まって行く。

あいにくの雨模様だが、中庭の美しい木々に癒される。

本館から中庭に向かう出入り口。

中庭を取り巻く修道院当時の面影を残す“クロイスター”「列柱廊」は絵のような美しさだ。
ホテル建物は15世紀の尼僧院がルーツで、増改築を繰り返しながら18世紀には
現在の規模の修道院になったという。

クロイスターの列柱はホテル館内部分で、仕切りの全面ガラスで覆われている。
したがって、このように中庭と内回廊を自然な形で分離している。

別ウィングのミーティングルームへの連絡回廊。

スパ「The Spa」エントランス前のホール。
リニューアルオープンに向けて改修、休業中であった。

アート感覚たっぷりの繊細な弧を描く美しい階段。

エントランスホールから階段を下がった場所のある半地下のパティオ。

セッティングが終わり宴会開始を待つボールルームの様子。

ARMANI Hotel Milano

アルマーニホテル、ミラノ

ミラノのファッションエリアで有名な“モードの四角形”「Quadrilatero della Moda」
地区の中央に位置する「ARMANI Hotel Milano」の全景。

Manzoni 31にあり、建物内にはエンポリオを始めアルマーニ・ブランドの
高級ブティックが数多く展開している。

Via Manzoni通りにある正面エントランス。

エントランス横に掲げられたプレート。

正面玄関に立つにこやかなドアマン。

エントランスホール脇のデスクに詰めるライフスタイル・マネージャー。

エレベーターホール前に用意された「A」のロゴが印象的である小粋なラウンジ。

エレベーター内部も「ARMANI」のロゴと全面ミラーのスタイリッシュな空間だ。

シンプル&モダンを標榜するレセプションデスク。

レセプションと同じコンセプト・デザインのコンシェルジュデスク。

めずらしい円筒形の空間を採用した客室玄関ホワイエ。

円筒形のホワイエから引き戸のドアで部屋に入る。

使い勝手の良いマルチユースのライティングビュロー。

いかにもアルマーニらしいクールな印象のベッドルーム。
この部屋は「Armani Premiere Room」で約55㎡の広さがある。

スタイリッシュなダブルシンクのパウダーコーナー。
タオル類はすべて「ARMANI」のロゴが入っている。

カーテンが開けられるビューバス・タイプのバスルーム。

8階にある「Armani / Lounge」。

8・9階はアルマーニ自身が“ガラスの帽子”と呼ぶ新設された
パブリックエリアになっている。

圧倒的天井高を誇る「Armani / Bamboo Bar」。

メインダイニングの「Armani /Ristorante」。

朝食時には多くのビュッフェメニューが並ぶ。

9階のトップフロアにある「Armani / Spa」のエントランス。

スティームサウナとジャグジーの間に用意されたリラクゼーション・チェア。

トップフロアのコーナーに用意された“天空のジャグジー”。
大きな浴槽から歴史的ドゥオーモから最新の高層建築まで壮大なミラノの全景を見渡せる。

美しい曲線が印象的なリラクゼーション・チェアが並ぶ。

BVLGARI Hotel Milano

ブルガリホテル、ミラノ

「BVLGARI」のロゴを掲げた塀沿いに、風情あるプライベート道が
ホテルの庭園まで真っすぐ伸びている。

正面玄関に至る手前にあるエントランスゲート。

門柱に掲げられた「BVLGARI」の大きなロゴ。

正面玄関と右手後方のレストラン棟。

レセプションデスクには代表作の「ブルガリ・ブルガリ」の置き時計が
さり気なく置かれている。

正面玄関を入ってすぐ左手にあるファミリーライクなレセプションデスク。

エントランスホールに用意されたエレガントなラウンジソファ。

エントランスホールからメインダイニングに行く途中に
優雅なラウンジが用意されている。

ブルガリのショーケースが置かれたエレベーターホール。

落ち着いた雰囲気の客室前廊下。

玄関ホワイエから俯瞰するベッドルーム。

ベッドサイドからシッティングエリア方向。

シッティングエリアからツインベッド方向。

この部屋は「Deluxe Room」のカテゴリで約40-45㎡の広さがある。
床から天井までの大きな窓から自然光が差し込む。

テーブル上のスマートなレイアウト。

トイレルームからバスルーム方向。

開口部の窓が広く取られ明るく気持ちよいビューバス・タイプの浴室。

バスタブの形状や丸められたバスタオルの置き方も面白い。

スタイリッシュな水回りのデザインレイアウト。

部屋から俯瞰した華やかな庭園内のレストラン「Il Giardino」。

地階にある「The Bulgari Hotel Milano Spa」のエントランス。

スパのレセプションデスク。

宝飾をイメージしたゴールドとエメラルドのモザイク模様が
スイミングプールを華麗に輝かせている。

スイミングプール脇にある籐椅子。

スイミングプールから出た半地下部分にあるリラクゼーション・エリア。

5室あるトリートメントルームのうちの一室。

レストラン「IL Ristorante」とバー「Il Bar」へのエントランス。

バーとリストランテに分かれているが、
厳密な区別は無くどちらの用途でも利用できる。

バー・コーナーからは美しい庭園が望める。

緑豊かな庭園から望む「BVLGARI Hotel Milano」のレストラン棟側建物。
かつて16世紀に修道院の庭園であったプライベートガーデンは4000㎡に及ぶ。

庭園奥に用意されたテント風のパーティー用ラウンジ。

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