
Edition 41/ GermanyⅡ
Berlin, GermanyⅡ
ベルリン、ドイツⅡ-はじめに
第41回特集は久しぶりにドイツ特集をお届けします。この連載が開始された初期の頃に掲載したEdition 3/ GermanyⅠでは総論的な見地でドイツを紹介しております。今回からはドイツ各都市の最新ホテル事情やそれぞれの街の表情を、特集Ⅲ、Ⅳと回数を増してじっくりと各論的にお届けしたいと思います。今回の第41回特集はベルリンをフォーカスして、代表的な4軒のホテルと、ベルリンの壁崩壊後の激変した市街地の状況をトピックスも交えてご案内します。
*Hotel Adlon Kempinski
ベルリンを代表するランドマーク、ブランデンブルク門「Brandenburger Tor」の真正面に威風堂々として建つ高級ホテルがホテルアドロンである。ドイツ・ベルリンのみならず、ヨーロッパのグランドホテルを代表する伝説的ホテルだ。アドロンの名は創業者であるマインツ出身のワイン豪商、ロレンツ・アドロン「Lorenz Adlon」に由来する。彼は皇帝ウィルヘルム2世にパリやロンドンのホテルに負けない高級ホテルの必要性を説き、ブランデンブルク門に面した一等地にホテル用地を確保させた。1907年10月、アドロンは各界の名士を招き皇帝ウィルヘルム2世の庇護を受け、自分の名を冠した当時最先端の設備を施した「Hotel Adlon」を開業させた。
アドロンはブランデンブルク門のある広場「Pariser Platz」に面し、菩提樹で有名な大通り「Unter den Linden」に正面エントランスを配置したこれ以上望めない好立地にある。新設した真紅のキャノピーが伸びる玄関口を進むと正面に華やかなロビーラウンジがあり、左手にレセプション、コンシェルジュデスクと続いている。吹き抜けのラウンジを囲むように2階の回廊が取り巻き、ここからピアノ生演奏のメロディーが階下のラウンジに心地よく流れている。エントランスホールの右手にはブラッスリースタイルの「Restaurant Quarre」があり、夏場のテラス席から眺めるブランデンブルク門は秀逸だ。2階にはゴージャスなミシュラン2ツ星のファインダイニング「Lorenz Adlon Esszimmer」を用意している。創業者のロレンツ・アドロンから名付けられ、ベルリンを代表するレストランとして高い評価を受け連日予約客で人気を博している。
*The Ritz-Carlton, Berlin
1920年代後半にかけて、ポツダム広場「Potzdamer Platz」はヨーロッパ経済の中心地の一つであり、ベルリンのナイトライフの中心として繁栄を謳歌していた。第2次大戦後、激しい空爆を受けた広場は東西冷戦の最前線として廃墟と化していた。1961年にベルリンの壁が構築されて以降、ポツダム広場は完全に2つに分断され、賑やかだった交差点も荒涼とした風景に変わってしまった。幾多の変遷を経て1989年にベルリンの壁 が崩壊しドイツ東西統一後は、首都ベルリンの中心地として再びその賑わいを取り戻した。
ザ・リッツカールトン ベルリンは、まさにポツダム広場の中心部に2004年にオープンした。スイート39室を含む全303室のゲストルームを擁し、隣接して「Ritz-Carlton Apartment」の高級レジデンスを併設した大型の近代的ホテルである。筆者にアサインされた部屋は「Executive Suite」で、約58㎡の広さを持ちクラブラウンジへのアクセスが付いたスイートだ。図書が飾られた書棚が付随した書斎風のリビングがとても魅力的で、お勧めのスイートと言えよう。残念ながら本来あるクラブラウンジは現在改修工事中であるが、グランドフロア奥にある小粋なサロンで最上の機能を果たしている。館内のレストランには、オールデイダイニング「Brasserie Desbrosses & Terrace」、東洋趣味が漂いアフタヌーンティーが人気のラウンジ「Tea Lounge」、そして重厚なメイン・バー「The Curtain Club」が用意されている。
*The Regent Berlin
旧フォーシーズンズホテルの由緒ある系譜を持つ名門ホテルである。ウンター・デン・リンデン大通りから少し奥に入った閑静な地にあり、39のスイートを含む全195室のゲストルームを擁すゴージャスなホテルだ。何といってもこのホテルの特徴は、ミシュラン2ツ星を維持するベルリン屈指の人気レストラン「Fischers Fritz」である。エレガントな内装とエグゼクティブ・シェフのクリスチャン・ローゼ氏の創作フレンチはベルリンのセレブリティーの間で高い評価を得ている。
*Hotel Palace Berlin
西ベルリン側の心臓部にあたる“クーダム”を代表するランドマークの“カイザーヴィルヘルム記念教会”「Kaiser-Wilhelm Memorial Church」の隣に立地するロケーションを誇る。LHW加盟メンバーという西ベルリン地区最高峰ホテルの1つであるにも拘らず、主要駅のツォー駅やヨーロッパセンターまで徒歩数分という利便性も兼ねる。食事にはミシュラン1つ星のレストラン「First Floor」も人気があり、快適性とコストパフォーマンスを兼ね備えた高評価のホテルと言えよう。
*「世界のリーディングホテル」は現在「週刊ホテルレストラン」で隔週刊第2・4週号にて連載中。 http://www.hoteresweb.com/columntop
- 2013-11-16 (Sat)
- Edition 41/ GermanyⅡ
Hotel Adlon Kempinski
ホテル アドロン ケンピンスキー
ブランデンブルグ門から望む「Hotel Adlon Kempinski」。
ブランデンブルグ門の前にある広場は「Pariser Platz」と呼ばれ、
ここから菩提樹で有名な「Unter den Linden」大通りが始まる。
威風堂々とした佇まいの「Hotel Adlon Kempinski」。
ウンター・デン・リンデンから望むブランデンブルグ門とホテルアドロン。
新設された真紅のキャノピーが美しいアクセントになっている
ホテル正面ファサード。
凛とした黒服のスタッフが立つホテル正面エントランス。
重厚なホテルエントランスホール。
エントランスホール正面にドイツ国旗、EU旗など3本の旗が掲げられている。
そのエントランスホールで記念撮影。
実は10年前に宿泊した時にお世話になったベルキャプテンと再会し、今回私の担当をしてくれるゲストリレーションズの女性スタッフも加わって記念の撮影をした。
レセプション前のメインラウンジ「Lobby Lounge & Bar」。
ラウンジの天井は華麗な装飾が施されたガラスのドームになっている。
ラウンジに隣接してバー・コーナーがある。
2階回廊から俯瞰した豪華なラウンジ風景。
ラウンジの先にレセプションカウンターが見える。
レセプションデスクの奥まった場所にコンシェルジュデスクが置かれている。
総大理石の端正な客室階エレベーターホール。
ホテル内側のコートヤード。
スイートルームの広い玄関ホワイエ。
「Brandenburg Gate Suite」のリビングルーム。
リビングからベッドルーム方向を見る。
ベッドルームとの間には木目の重厚な扉がある。
ベッドサイドからリビング方向を見る。
広大な面積を持つバスルーム。
ライティングデスクから望むブランデンブルグ門。
このスイートルームはパリサー広場に面しており、
ブランデンブルグ門が手に取るように望める。
ブランデンブルグ門の全容が得られる眺望だ。
スパ施設「Adlon Spa by Resense」のレセプション。
トリートメントルームに向かう回廊。
スパ内のリラクゼーションルーム。
スタンダードタイプのトリートメントルーム内部。
瞑想室、通称ヨガルームも用意してある。
フィットネス施設「Adlon Pool & Gym」のレセプション。
ゴージャスなスイミングプール内部。
古代ローマの貴族的雰囲気が漂うエレガントな空間。
ロビーラウンジから吹き抜けの2階回廊に上がる階段。
回廊の突き出た部分にグランドピアノが設置され、
ピアノ生演奏の曲が階下に流れる。
2階回廊部分にも張り出したボールルームの華やかなテーブルレイアウト。
ホテル館内中央にあり、
ガラス屋根から陽光が降り注ぐインナーコートヤード。
夕暮れ時、ライトアップされたホテル正面ファサード。
ライトアップされ幻想的に浮かび上がるブランデンブルグ門。
ミシュラン2ツ星レストラン「Lorenz Adlon Esszimmer」の
レセプション&エントランス。
何ともエレガントな雰囲気を持つレストラン内部。
まるで個人の邸宅に招かれた感覚になるライブラリー側のコーナー。
ライトアップされたブランデンブルグ門が望める窓側のテーブル席。
ブラッスリースタイルのレストラン「Restaurant Quarre」のレセプション。
ここの人気メニューは少々値が張るが、シャンパン・ブレックファストが評判だ。
ブランデンブルグ門を間近に臨む優雅な窓側の席。
夏場は窓が開けられテラス席と一体となる。
どの席も絵になる内装と雰囲気が魅力で、
ベルリンでもセレブリティーの間で評価の高い人気店である。
- 2013-11-16 (Sat)
- Hotel Adlon Kempinski
The Ritz-Carlton, Berlin
ザ・リッツ カールトン、ベルリン
ポツダム広場「Potsdamer Platz」中心部の風景。
右手に見える建物が「Ritz-Carlton, Berlin」である。
左手の建物がホテルで、まさに地下鉄ポツダム広場駅
「Bahnhof Potsdamer Platz」 に隣接している。
正面ファサードは、壁面に彫られたゴールドのホテル・ロゴマークを
さり気なく主張している。
壁面に彫られたゴールドのホテル・ロゴマーク「The Ritz-Carlton」が
誇らしげに輝く端正な正面エントランス。
正面玄関前のデスクに立つベルキャプテンたち。
お馴染みのリッツカールトンの獅子ロゴマークが入った玄関マット。
エントランスフロア正面に2階ボールルームに続く
華麗な階段がゲストを迎える。
階段下から見上げる。
階段を上がり2階回廊から俯瞰する
シャンデリアの煌めくエントランスホール。
エントランスホール右手にあるレセプションデスク。
左手にはコンシェルジュデスクがある。
重厚な造りのエレベーターホール。
客室玄関ホワイエからリビング、ベッドルーム方向を見る。
居心地の良いリビングルーム。
このリビングは変形のレイアウトを持ち、
奥には書斎を兼ねたライティングデスクがある。
ライティングデスク横には書籍を揃えた
重厚な書棚も用意されている。
リビングからベッドルーム方向を見る。
この部屋は「Executive Suite」のスイートルームで、
約58㎡の広さがある変形レイアウトの部屋だ。
気品あるクラシカルなベッドルーム。
ベッドサイドからバスルーム方向を見る。
ツインシンクを備えたパウダーコーナー。
白亜の大理石と木部の造作との相性が良いバスルームだ。
バスルームからベッドルーム方向を見る。
夜間、照明が燈された「Executive Suite」のベッドルーム。
この部屋はクラブラウンジへのアクセス付きのスイートだ。
部屋から眺めたポツダム広場。
まさに目の前が地下鉄駅となっている。
本来のクラブラウンジのエントランス。
残念ながら改修中という事で当分の間クローズとなる。
代わりに用意されたクラブラウンジのレセプションデスク。
スタッフたちも皆フレンドリーだ。
代用のクラブラウンジはグランドフロア奥にある
ボールルームの1つが用意されている。
クラブラウンジでの朝食風景。
暖炉が置かれた優美なロビーラウンジ。
メインバー「The Curtain Club」のゴージャスなラウンジ。
メインバーの落ち着いたコーナー席。
東洋趣味が漂うラウンジ「Tea Lounge」。
アフタヌーンティーが人気だ。
オールデイダイニングの「Brasserie Desbrosses & Terrace」のエントランス。
気軽に利用できるブラッスリースタイルの店内。
ウェルネスエリアのSPA デスク。
規模は小さいがファンタジックな雰囲気のスパプール。
- 2013-11-16 (Sat)
- The Ritz-Carlton, Berlin
The Regent Berlin
ザ・リージェント ベルリン
ホテルと言うよりは小粋なパリの “アパルトマン”
といった風情の「The Regent Berlin」のホテル正面ファサード。
ホテルエントランスにはマネージャークラスが立ちゲストを案内する。
生花が中央に飾られたゴージャスなエントランスホール。
重厚、且つ、凛とした空気が漂うレセプションとコンシェルジュデスク。
クラシカルな雰囲気のエレベーターホール。
これまたクラシカルなデザインレイアウトの館内廊下。
「Deluxe Room」のベッドルーム。約45㎡以上ある広々とした部屋だ。
窓開口部が2か所あり明るい客室である。
ベッドサイドからシッティングエリア方向を見る。
総大理石造りのゴージャスなバスルーム。
エントランスホールからメインダイニングに続く回廊。
エントランスホール近くにある「Tea & Lobby Lounge」。
メインダイニング「Fischers Fritz」エントランス前のメニュー立て。
レストランホワイエ。
ピアノの生演奏が流れるエレガントなレストラン店内。
ミシュラン2ツ星を獲得しているダイニング「Fischers Fritz」。
ベルリンで最高峰の評価と実力を持つレストランである。
GOSSET Champagne Brut, Grand Reserve, France/
可愛いアミューズ。
Wagner Stempel, HEERKRETZ 2010/
濃厚な一本仕立てのフォアグラ。
Weingut Friedrich Becker, “B”, Spatburgunder, 2009/
メインの白身魚とサラダの森。
Weinlaubenhof, KRACHER, Burgenland, “Beerenauslese”/
特製シャーベットとチョコレート&小菓子。
- 2013-11-16 (Sat)
- The Regent Berlin
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