
2010-11 Archive
Eastern&Oriental Express and Langkawi – Introduction
E&Oオリエント急行とランカウイ – はじめに
第4回特集は通常とは異なる視点で、「E&Oオリエント急行」の特集を組んでみました。
鉄道がメイン・テーマとなりますので、今回はお約束していた季節刊編となります。
またサブ・テーマとしてランカウイの2つのホテルを特集しました。
タイのバンコクからシンガポールまでオリエント急行のアジア版が、Eastern&Oriental Express
という名称で、3カ国の国境を越えて運行されております。通称E&Oオリエント急行と呼ばれ、
大変魅力的な国際列車です。シンガポールまで3泊4日の長丁場の運行であり、
また今回はランカウイでの予定がありましたので、途中のバターワ―スで下車しました。
=運行日程=
17:50 バンコク、フアランポーン駅出発 第1日目
05:10 ワン・ポー駅 アルヒル桟道橋通過 第2日目
08:33 クワイ川鉄橋駅着 クワイ川鉄橋、泰緬鉄道博物館エクスカーション
11:00 カンチャナブリ駅出発 翌日朝マレーシア国境越え
14:30 バターワ―ス駅着 第3日目
上記の日程を見てお判りの通り非常に良く出来たプログラムで、3日間の列車の旅は常に興奮
の連続で飽きる事はありません。また列車内でも乗客に対して様々な娯楽プログラムを用意し
てあります。そして最大の関心事である食事は、私の想像をはるかに超えるものでした。
フレンチのフルコースディナーは勿論、フュージョン系のランチも手を抜かずに、大変満足いく
料理でした。テーブルのセッティングからグラス、カトラリー,シルバーウェアー等の什器備品も
センスの良いものです。各車両の説明やキャビン内のご案内等については、各写真に詳細な
コメントを載せていますので参考にしてください。
さてバターワ―スから対岸のジョージタウンへはフェリーで渡り、E&Oホテルで一泊してから
空路ランカウイ島に向かいました。ここを代表するホテルである「ザ・ダタイ、ランカウイ」と、
「フォーシーズンズ・ランカウイ」のホテル対決を第ニのテーマに致しました。
またE&Oホテルについては、次回サーキーズ兄弟を特集する機会でご紹介いたします。
ザ・ダタイはGHMグループのフラッグシップホテルで、ランカウイの名を世界に知らしめました。
チェンマイのリージェント(現フォーシーズンズ)が稲作田をホテルのメインガーデンに据えて
大きな反響を得たのに対し、ダタイは熱帯雨林のジャングルの真っ只中にその姿を現しました。
それまでの海辺リゾートはなるべく砂浜や入り江に隣接して、オーシャン・ビューの客室棟を
中心にレイアウトしたものでしたが、敢えて鬱蒼とした原生林の中に客室棟を建設したのです。
この大自然との一体感が多くのメディアの注目を集め、オープン当時は一世を風靡しました。
一方フォーシーズンズは、全世界に展開しているブランドのノウハウを生かし、オーセンティック
なレイアウトに徹した感があります。ランカウイ屈指の美しさを誇るタンジュン・ルーの白亜の
ビーチに隣接し、客室棟は広大な庭園と砂浜に臨む形で、ヴィラを配置する今までの手法です。
しかし、ここにフォーシーズンズ流のエッセンスを加えました。インテリアや建物のあちこちに
スペインとイスラムを融合したムーア様式を取り入れ、不思議な空間・雰囲気を演出しています。
太古の熱帯雨林に抱かれ、大自然と対話ができる隠れ家リゾート、「ザ・ダタイ、ランカウイ」。
最高の美しさを誇るビーチと計算し尽くした客室レイアウトの、「フォーシーズンズ、ランカウイ」。
興味が尽きない贅沢なホテル対決でした。
- 2010-11-16 (Tue)
- Edition 4/ Eastern&Oriental Express
Eastern&Oriental Express
E&Oオリエント急行
バンコクの中央駅、フアランポーン駅です。
中央に天秤棒のおじさん、右側にお坊さんの姿が写っていて、いかにもタイらしいですね。
駅構内のチケット売り場前。
やっぱり、すごい人波で混雑しております。
こちらはE&Oオリエント急行専用の受付です。
いちばん端のホームの中程にあり、先程の雑踏とは違いゆっくり対応してくれます。
ここでチェックインを済ませ、この様なラウンジで出発を待ちます。
見ての通り乗客のほとんどが欧州、米国からの中高年夫婦です。
やがてボーディングのアナウンスがあり、
今度は反対側のホーム端まで案内されます。
これが最後尾の展望車です。右側は歓迎カーペットが敷かれるところです。
展望車両後半の1/3のスペースが、オープンエアのデッキになっております。
出迎えのキャビンアテンダントの女性です。
彼女はこの展望・ラウンジ車両で、ドリンクサービスをしてくれます。
通常は客車12両に食堂車、ラウンジ車両、
スタッフ乗務員車両を加え、合計20両に及ぶ超長大編成です。
客車内プルマン・キャビンの室内です。
左側ドアは専用のトイレ、シャワールームへ通じています。
左側棚には各種アメニティーとグラス、カトラリー、そして随時ウォーターが補充されます。
このプルマン・キャビンがスタンダードタイプで、
その他にステート・キャビン、プレジデンシャル・スイートがあります。
先程のドアを開けると、右側にトイレ、左側に洗面ブース、
そしてその奥を開けるとシャワールームになります。
客車内廊下の様子です。
内装はすべてマホガニータイプの木製で、非常に豪華な印象を受けます。
じつはこの車両一編成は日本製であります。
展望車最後尾のオープンエア・デッキ部分の様子です。
熱帯モンスーンの空気が入って来て、非常に快適です。
途中の駅をこんな感じで通過して行きます。
この駅はタイの有名なホアヒン駅です。タイ国王の保養地でもあります。
豪華な食堂車の様子です。セッティングがすべて終わり、
ホッとして雑談するスタッフ達。 あとは乗客を案内するだけです。
食堂車は2両連結しており、こちらはロココ調のクラシカルタイプです。
一方こちらはシック・モダン調のタイプです。
全乗客はランチ、ディナーの使用するレストランタイプを、
毎日振り分けてアサインされるので、飽きが来なく楽しめます。
こちらはスーベニア・ショップで、
オリエント急行の様々なお土産を、購入する事が出来ます。
こちらはライブラリーです。
蔵書はそれ程多くはありませんが、ここでゆっくり寛げます。
この車両はラウンジ・サロンカーで、ディナーの前にアペリティフをいただき、
食後はピアノ伴奏が入って、大いに盛り上がります。
昼間はここで色々な催し物が用意されていて、
この写真はマレー半島の果物について、レクチャーしている所です。
ディナーの席での一場面です。
一つ前の写真でカジュアル姿の4人家族ですが、ディナーの席ではこの様にタキシード
を着用して臨みます。私もタキシードではありませんでしたが、ダークスーツで着席です。
料理の一部を写真で紹介します。
こういう席で写真を撮り続けるのは失礼に当たるので、この辺で・・・。
夕食に満足してお部屋に帰ると、この様にベッドメイキングが為されておりました。
非常に上質なシーツとパジャマで、それぞれE&Oのロゴが入っています。
列車は本線からスイッチバックして離れた為、この様に展望車の前に機関車が連結されます。
漆黒の闇をついて、列車はいよいよミャンマー国境沿いに向かいます。
ナムトク線(旧泰緬鉄道)のワン・ポー駅です。
2日目の早朝に列車は到着し、ここから再び折り返してクワイ川鉄橋に向かいます。
ここが有名な「アルヒルの桟道橋」です。
写真では判り難いですが、断崖絶壁を木製の桟道橋が延々と続きます。
先の大戦で旧日本軍が、ビルマへの鉄道敷設の為に多くの捕虜を投入した場所です。
そのため、欧米では「Death Railway」と紹介されています。
展望車から戻ると、ちょうどスチュワードがブレックファストを持って来てくれました。
この様にランチ、ディナーは食堂車でサービスされ、朝食はお部屋でゆっくり取れます。
列車はやがてクワイ川鉄橋をゆっくり渡ります。
この橋は、列車が通過していない時は歩いて渡れます。
ここで乗客全員は下車して、用意されたエクスカーションに参加します。
ちょうどこの時に地元の小学生の遠足と一緒になり、物売りのおばちゃんも重なり大混雑。
ちょうど鉄橋を見渡す場所があり、そこからのE&O一編成の写真です
ここで数時間のプログラムが用意されていて、大きな筏状の船で川下りをします。
その後、泰緬鉄道博物館を見学、道を挟んで連合国側戦死者の墓地を見て廻ります。
見学を終えてカンチャナブリの駅に着くと、E&Oは我々を待っていました。
カンチャナブリの地名は欧米では有名で、イコール、クワイ川鉄橋といった感じです。
やがて列車は3日目の朝を迎え、
マレーシアとの国境駅である、パダンベーザー駅に到着します。
国境駅なので、この様な国軍の警備もあります。
必要な出入国手続きは、すべてスチュワードがやってくれます。
2泊3日の列車の旅も終えて、バターワ―ス駅に到着です。
スチュワードはこういう制服を着ています。大変お世話になりました。
乗客全員はここで下車して、ペナン島・ジョージタウンの観光に向かいます。
ここで乗客の皆さんと別れ、手配していたE&Oホテルのリムジンでフェリーに乗り込みます。
E&Oホテルについては、次回シンガポールのラッフルズと一緒に紹介します。
- 2010-11-16 (Tue)
- Eastern&Oriental Express
The Datai Langkawi
ザ・ダタイ・ランカウイ
ペナン島からランカウイに向けて出発です。
ファイヤーフライ・エア-の機体で、訳すとホタル航空です。
事前に前方の座席を指定予約していた為、
ゆったりボーディングが出来ました。
空から眺めたランカウイ周辺の島々です。
ザ・ダタイのホテル表示板。
意識を持って見ないと気がつきません。
エントランスから続くロビーで、両脇の馬がホテルのシンボルです。
蓮の池の向こうにラウンジがあり、そこでチェックインします。
メインプールを見下ろすラウンジで、ゆったりウェルカムドリンクをいただきます。
ジャングルの向こうにアンダマン海が臨めます。
電気自動車でヴィラ客室に向かいます。
GHMの日本総代理ファルーカさんのご厚意で、ヴィラ・タイプがアサインされました。
リビング中央から見たベッドコーナーです。
ウェルカムシャンパンがありました。
非常に大きなヴィラで、93平方の広さがあります。
右側のドアからヴェランダに出られます。
逆方向からから玄関ドア方向です。
右奥にバスルームが臨めます。
広大なバスルームです。バスタブも大きいですが、
両サイドのパウダーコーナーも広く、使い勝手が良いです。
ヴェランダからの眺めです。
普通は整備された庭園が臨めるのですが・・・・、ここは全くのジャングルです。
外から眺めたヴィラとヴェランダです。
ご覧のように、ここがジャングルの真っ只中に建てられている事が、お判りになるでしょう。
メインプール側から俯瞰した本館建物です。
1階はオープンエアのメインダイニングで、2階はチェックインした時のラウンジです。
メインプールから見て、本館から続く右翼部分の客室棟です。
木材を多用して、周りの原生林に溶け込んでいます。
メインプール脇にあるタイ料理レストラン「パビリオン」です。
下から見上げると壮大な高床式構造です。
先程の「パビリオン」から見下ろすとこんな感じです。
周りは鬱蒼としたジャングルです。
先程のジグザグの階段を降りて、しばらく行くと、
こんな感じの整備された木道を進みます。
そうすると間もなくスパの入口に辿り着きます。
スパのエントランスです。
雰囲気がすごくいいですね。
この下に感じの良い小川が流れており、
デッキに腰掛けて大自然の中でリラックスできます。
スパからさらに進み、狭い木橋を渡ると、
プールと海が見えてきます。
マレーシア料理のレストランから見たプールです。
メインプールと違い、こちらはファミリープールで子供も泳げます。
ファミリープールからすぐ海を臨めます。
潮風が心地よいプールでした。
アンダマン海に開けたダタイ・ベイの砂浜です。
写真では見えませんが、左側木陰に沿ってデッキチェアが並びます。
日が沈む前のメインプール。
海風が心地よいオープンエアの、メインダイニングで夕食です。
- 2010-11-16 (Tue)
- The Datai Langkawi
Four Seasons Resort Langkawi
フォーシーズンズリゾート ランカウィ
道路から複雑に曲がりながら入って来ると、エントランスに着きます。
正面建物がベル・スタッフの待機している車寄せで、左側の建物内を複雑に歩いて行きます。
これが複雑な経路の内部です。右側のアーチをくぐって行き、左手にフロント・セクション、
右手にレセプション・ラウンジがあります。イスラムの迷路をモチーフにしています。
そして、レセプション・ラウンジに案内されます。
グラナダのアルハンブラ宮殿をモチーフにした造りです。
客室内ベッドとライティングデスク。
ここはダタイと違い、すべてヴィラ・タイプのレイアウトです。
テラス側から見たパウダールーム。
その先、外にコンクリートの壁に縦に切れ目が見えますが、オープンエアのバスです。
非常にユニークなシンクです。鏡が上からぶら下がっていますね。
右側にトイレとシャワーブースがあり、左側はワードローブになっております。
これが裏庭にある露天風呂です。
凸型の頂点にあるカランからお湯が出てきます。
また頭上からぶら下がった長方形の物はシャワーで、色々な水量調節が出来ます。
ヴィラとご案内しましたが、正確にはパビリオンと呼ばれているお部屋で68平方あります。
一方、ヴィラ・タイプは220-1,400平方の、とてつもない大きさと客室料金です。
専用テラスからの眺めです。今回はこのテラスで朝食、夕食を取りました。
良く整備されたお庭が広がります。ダタイの原生林のレイアウトとは全く違うコンセプトです。
外から見たパビリオン。 このように戸建て感覚で広大な庭園内に散在します。
2階部分の客室と一緒になった造りですが、写真は1階部分のテラスです。
一方、ヴィラ・タイプはもう少し大きくて、主にビーチに面して建っています。
広大で分厚い砂浜です。
奥にそびえる崖山が、ここのシャッターポイントです。
絵のようなプールですね。
ここはファミリープールで、様々な仕掛けで楽しませてくれます。
こちらはクワイエットプールで、通称アダルトプールと呼んでいます。
プール底に敷きつめてある、ブルーのモザイクがとても綺麗ですね。
皆さんもお判りの通り、この辺がフォーシーズンズ流の計算し尽くしたレイアウトです。
プールサイドデッキに座るとすぐにアテンダントが来て、冷たいおしぼり、冷茶、
小奇麗なアイスキャンディーの入ったクール・ボックスを、持って来てくれます。
勿論コンプリメンタリーです。
クワイエットプールにはこの様な、プライベート・カバナが左右に併設されています。
手前のカーテンを閉めると、この雄大な眺めが独り占め出来ます。
木陰側のデッキから眺めた、砂浜とデッキチェア群です。
とにかく砂浜の広さ・面積は、世界でもトップクラスだと思います。
広大な砂浜に突き出してバーラウンジ「ルー・バー」があります。
写真では判り難いですが、スペイン・ムーア様式のレイアウトです。
因みに外気温は40度ありました。
「ルー・バー」に隣接しているイタリア・地中海料理レストラン「セライ」です。
海辺に面した屋外パティオが潮風を受けて気持ちが良いです。
やがて、夕暮れ時を迎えて・・・・、
この様に雲に邪魔されない完全な姿で、サンセットを眺める事が出来ました。
スパの前にやって来ました。
前述した様に庭園内はとてつもなく広く、無料のレンタサイクルで廻れます。
スパのラウンジです。
水辺をコンセプトにした現代風アルハンブラの雰囲気です。
さらに進むと、ブティック前のバー・カウンターに出ます。ここもムーア調のインテリア。
カウンターの両サイドにスパ・ブティックのお店が入っております。
スパ内部の水に浮かぶ風情あるラナイです。
右手にあるスパ・ブティックから石階段を渡って行きます。
スパの別棟にトレーニング・ジムがあります。
でも、広大な砂浜をジョギングした方が気持ち良いですよね。
- 2010-11-16 (Tue)
- Four Seasons Resort Langkawi
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