
2011-11 Archive
New York Ⅰ
ニューヨークⅠ – はじめに
第16回特集はニューヨークをご紹介します。滞在したホテルが多い為に特集を3回に分けてニューヨークⅠ・Ⅱ・Ⅲとし、12のホテルを詳細にご案内する予定です。今回は5thアベニューを挟んで覇を競うミッドタウン中心部のリーディングホテル、「ザ・プラザ」、「セントレジスNY」そして「ペニンシュラNY」を特集しました。
*The Plaza
1988年バブル絶頂期に日本の青木建設(2001年民事再生)が傘下にプラザを持つウェスティン・グループを買収したが、僅か10日後にドナルド・トランプ氏に転売してしまう。97年に今度はサウジの王子アルワリード氏とシンガポールのCDLに売却する。アルワリード氏がフェアモントホテルズのオーナーであった事から、運営はフェアモントグループに委ねられた。そして2005年にプラザは劇的変化を迎える。再びオーナー権は移行し、実に時価の2倍の値段で買い取られたがそれでも充分利益が出るものだった。その真意はホテルを分譲マンションとして売却すれば、さらに巨額の利益が出る「打ち出の小槌」にあった。しかしこの計画はNY市民の猛反対にあい頓挫してしまう。結局、建物の約3分の1をホテルとして残すことで和解し、3年間の大改修を経て08年にフェアモント・マネージドホテルとして再オープンしている。
開業は1907年10月、アメリカがヨーロッパに負けない「世界で一番豪華なホテル」を合言葉に、フランス・ルネッサンスのシャトーを模して完成させた。建築家にはワシントンDCのウィラードやジョンレノンで有名なダコタ・アパートを手掛けた、ヘンリー・J・ハーデンバーグを起用し、ボサール様式で装飾された19階建て総客室数800を超えるホテルであった。ニューヨーク市の歴史的建造物にも指定されている美しいランドマークホテルで、85年に世界を揺るがした有名なG5の声明、「プラザ合意」の舞台でもある。
現在のプラザは102室のスイートを含む全282室のホテルとなり、セントラルパーク側はすべて超高級コンドミニアムとなっている。大きな注目と希望を持って迎えた再出発だけに、従業員のモチベーションも上がり動きも機敏になったように感じる。
*The St. Regis New York
20世紀初頭、世界屈指の大富豪といわれたアスター家の当主、ジョン・ジェイコブ・アスター四世が贅を極めた新しいタイプのホテル、セントレジスを1904年に開業させ、上流社会の人々のための洗練されたホテルのスタンダードを世界に示した。竣工した華麗なボサール建築のホテルはセントレジス流のバトラーサービスも加わり、「ニューヨークタイムズ」紙に“アメリカ最高のホテル”と太鼓判を押されたほどだった。当時、ニューヨーク最高層のホテルとして話題になったが、冷暖房施設や郵便配達用シュートなど画期的な先端技術を導入したホテルでもあった。実はJ・J・アスター四世は12年の有名なタイタニック号の海難事故に遭遇して他界している。
セントレジスにはホテルを代表する有名なカクテルとバーがある。トマトジュースとウォッカという意外な組み合わせのカクテル「ブラディーメアリー」はこのバーで誕生した。ここでは「レッドスナッパー」の名で愛され、瞬く間にアメリカのカクテル界の定番となった。また、バーの名前はキングコールバー「The King Cole」と呼ばれ、カウンター前に描かれた大壁画「Old King Cole」に由来し、伝説的アーティストのマックスフィールド・パリッシュの作である。
セントレジスは全世界で24ホテル、4501室(2011年7月現在)の規模までに成長してきた。非業の最期を遂げたJ・J・アスター四世はこの発展を見て何を感じているだろうか。
*The Peninsula New York
前身は1905年に開業した「The Gotham Hotel」である。目の前にある“5番街長老教会”「The 5th Avenue Presbyterian Church」に隣接していた為にリカーライセンス(酒類取扱い許可証)が取れず、アルコールの無いホテルのバーやレストランは商売にならなかった。さらに、04年のセントレジス、07年のプラザと開業が相次ぎ、ゴッサムホテルは影が薄くなり、ついには08年に倒産してしまう。
その後ホテルは、メトロポリタン生命やスイスのホテルオーナーなどに引き継がれたが、
87年12月に「Hotel Maxim’s de Paris」として再オープンした。81年にマキシム・ド・パリの経営権を獲得していたピエールカルダン氏とライセンス契約をしたもので、アールヌーボーの家具や絵画、調度品など徹底的にマキシム流のフレンチデザインに変更された。そして翌88年10月にホテルは香港上海ホテルズ社に買収され、ついに「The Peninsula New York」の誕生に導かれる。思えばゴッサムホテルの開業から83年の年月が経過していた。また、香港上海ホテルズ社にとってアジア以外、西洋初進出の記念すべきホテルとなった。
ペニンシュラNYの特徴の一つに、屋上に新設した最高の眺望を誇る三層階のスパがある。
ペニンシュラスパ、ジム・フィットネスとサンテラス、そして最上階のスイミングプールと三層の広大なスペースを有している。ニューヨークの最高級と言われるホテルは歴史的な建物が多く、プール自体を持つホテルは少ない。ニューヨークのセレブリティーの間では人気が高く、ペニンシュラスパの会員希望者は多いと聞く。
*「世界のリーディングホテル」は現在「週刊ホテルレストラン」で隔週刊第2・4週号にて連載中。
http://www.hoteresweb.com/columntop
- 2011-11-10 (Thu)
- Edition 16/ New York Ⅰ
The Plaza
ザ・プラザ
セントラルパーク南端の5thアベニューにあるグランドアーミープラザに建つ、
“シャーマン将軍と女神の記念碑”から俯瞰したザ・プラザ。
ホテルの名前はこの広場(プラザ)から名付けられた。
セントラルパークから俯瞰したプラザ。フランス・ルネッサンスのシャトーを模した
エレガントな雰囲気を持つホテルで、ニューヨーク市の歴史的建造物に指定されている。
1907年にグランドオープンした19階建てのホテルだが、3年間の大リノベーションを経て2008年に再オープンした。セントラルパーク側はすべて超高級コンドミニアムとなり、現在ホテルとしては約3分の1の持ち分となっている。
大型の合衆国国旗や美しいホテル旗がたなびく正面ファサード。
キャノピーの金色の装飾が美しい。
こちらは2001年訪問時の写真。アメリカ独立記念日の翌日とあって、合衆国国旗が
5本並んでいる。大改修以前なので、キャノピーの金色装飾も少なくややくすんで見える。
逆に言えば、10年を経てもほとんど変わらない姿にむしろ驚く。
あらためて正面玄関の歴史を感じる威風堂々とした風景。
102室のスイートを含む全282室のゲストルームを擁する。
回転ドアを抜けて最初に飛び込んで来る目の覚めるような美しさのロビー。
思わず豪華なシャンデリアに目を奪われる。
アーチ型のドアの向こうに「Palm Court」が見える。
レセプションに行く途中にあるコンシェルジュデスク。
非常にフレンドリーで、多方面の相談に乗ってくれる。
優雅な雰囲気の「The Champagne Bar」。
右手を進むとレセプションで、ロビーの一部としての役割もある。
プラザとしては斬新なデザインのレセプションデスク。
08年の改修時に新設された。
14階客室階のエレベーターホール。
絵画や調度品のデザインセンスが秀逸だ。
逆方向の廊下の俯瞰。
白く塗られた壁面が清潔感を出している。
イタリアン・ルネッサンスの趣が漂う優雅なリビングルーム。
右手はベッドルームへと続いている。
この部屋はエドワード・スイートと呼ばれ約100㎡の広さを誇る。
ルイ15世代のフレンチ・デコラティブスタイルとあるが、
筆者にはイタリアン・ルネッサンスの香りを感じる。
客室玄関を入った所のホワイエ兼サービスコーナー。
ミニバーやグラス・食器類が完全収納され、パーティーシンクも装備している。
リビングからベッドルーム方向の俯瞰。
壁掛けTVの両サイドは引き戸が収納されていて、部屋を完全分離できる。
左サイドから俯瞰した見事なデザイン感覚のベッドルーム。
豪華なシャンデリアも趣を添える。
右サイドからのキングベッドとカウチソファ。
優雅な窓からの眺めを期待したが、残念ながら前述したように、
セントラルパークビューの部屋は全てレジデンス側にある。
ベッドルームからリビングルーム方向の俯瞰。
壁掛けTVは両サイドに用意されている。
キングベッド横にバスルームへのドアがある。
見事なモザイクタイルで構成されたバスルーム。
モザイクで表現された木の葉がモチーフになっている。
どんな大理石使用の壁面より手が込んでいて、これほどのバスルームは見た事が無い。
水栓カランも上品で清潔な造りである。ここのバスタブは完全スクエアの形で、
且つ大きく、深い。日本でいえば古代ヒノキの個人用風呂といった感じだ。
非常に奥行きのあるシャワーブースとトイレ。
ここにもモザイクの木の葉がモチーフとして描かれている。
洗練の極みの洗面カウンター。
シンクにもプラザのロゴマークが入っている。アメニティーも秀逸である。
ベッドルームとリビングの間にワードローブがある。
この様にかなり奥行きがあり、広大なスペースを確保している。
リビングルームの窓際にあるライティングデスク。
実用性よりは意匠に富んだ居心地の良いコーナーである。
1907年より続くプラザの顔として世界的に有名な「The Palm Court」。
エントランスのレセプション部分で、天井の豪華な装飾に注目して頂きたい。
正面エントランス脇にある回廊部分からの俯瞰。
ガラスと木枠の渋いフレンチドアが雰囲気を出している。
内部のゆったりとした食事風景。「The Palm Court」でのディナーは現在停止されており
非常に残念だ。その代り地下にフードコートが新設され、カジュアルな雰囲気で食事が
楽しめ、寿司コーナーまであったのにはビックリした。時代の変化に改めて驚く事になる。
ビュフェブレックファスト時のセンターテーブルの盛り付け。
NYの最高級ホテルではビュフェスタイルの朝食が少なくなってきている。
「The Champagne Bar」を見下ろす2階にあるメインバー「The Rose Club」。
ライブジャズやDJの生演奏も楽しめる。
「The Palm Court」のすぐ奥に隣接して広大な「The Terrace Room」がある。
4680平方フィートの巨大で荘厳なファンクションスペースだ。
プラザの宝石と言われ、その美しさに圧倒されてしまう。
「The Terrace Room」の上層階に、同規模の「The Grand Ballroom」がある。
500人以上収容のボールルームで、主にウェディングレセプションや
華麗な舞踏会、社交界デビューのデビュタントボールなどに使用される。
「Caudalie Vinotherapie Spa」のエントランス。
新しくフランスのコーダリー社が進出した最高峰スパだ。
コーダリーのレセプションデスク。“Vinotherapie”から判るようにブドウ・
ワイン由来のアンチエイジング・スキンケア製品のトップ企業である。
スパ内部のリラクゼーションルーム。
専任のアテンダントがサービスしてくれ、ビンテージワインも飲める。
VIP用のトリートメントスイート。
非常に豪華な内装・設備だが、料金も桁外れだ。
コンピュータールームが充実しているビジネスセンター。
ルームキーでアクセス出来る。
セントラルパーク側にあるレジデンスのホテル側からのエントランス。
レジデンス住人以外のゲストが中に入るには厳重なチェックを受ける。
セントラルパークに面した超高級コンドミニアムの正面エントランス。
ホテル側とは違うプライベート感と高級感が漂い、
正装のアテンダントの紳士が常にエントランスに立ち住人を迎え入れる。
- 2011-11-10 (Thu)
- The Plaza
The St. Regis New York
ザ・セントレジス、ニューヨーク
5thアベニュー中心地から俯瞰したザ・セントレジス。
55丁目コーナーに立地した最高のロケーションを誇る。
55丁目側にある正面エントランス。
ベルスタッフが着ているグリーンの制服姿に溌剌とした感じを受ける。
優雅でクラシカルな美しさの正面ファサード。
65室のスイートと164室のゲストルームを擁する。
55丁目側はタクシーがなかなか止まってもらえず、
ベルスタッフに頼むことになる。当然チップも高額となる。
こちらはアラン・デュカス監修の「Adour」側のエントランス。
クラシカルなメインロビー。
左手にレセプションデスクが見える。
高い天井に描かれたトロンプ・ルイユ(だまし絵)と豪華なシャンデリアが見事だ。
決して広くはないメインロビーだが、栄光の歴史を感じさせる。
エレベーターホールから見たレセプションカウンター。
左右対称に昔の銀行のキャッシャーを思い出させる金具の装飾が付いている。
クラシカルなベルデスクのコーナー。
右手はレセプションの金具の部分。
レセプションの奥にあるコンシェルジュデスク。
写真の紳士はベテランのチーフコンシェルジュ。右手奥に「The King Cole」が見える。
18階部分のエレベーターホール。
ホールは階段踊り場部分にあり、客室廊下とはクラシカルなドアで隔てている。
優雅な客室廊下。
クラシカルなシャンデリアとチェストが趣を添えている。
ヨーロッパの貴族の館を彷彿とさせるベッドルーム。
客室最上階にあるペントハウスの部屋で、約42㎡の広さだ。
天蓋付きのキングベッドと豪華なシャンデリアのデザイン性が見事で、
何とも形容し難いエレガントな空間構成である。
全体がベージュ基調の落ち着いた部屋である。キングベッド手前の家具はTVが
内蔵されており、ターンダウン・サービス後に上にせり出して置かれる。
客室玄関ホワイエからベッドルーム方向の俯瞰。
古典的スタイルのバスルーム。
左手のスイッチ類が古さを物語る。
残念ながらシャワーブースは無いが、ダブルシンクの洗面カウンターは
使い勝手が良好だ。シンク上に壁掛けTVが設置されている。
セントレジスの一番有名な角度からの写真だ。典型的なボサール様式の建物で、
1904年に竣工した。開業当初、このセントレジスはニューヨークで最高層のホテル
として有名だった。この写真は5thアベニューを挟んだペニンシュラNYの屋上スパ・
テラスから撮ったものである。
18階のペントハウスのお部屋からの眺め。19階建てのザ・プラザの高さと
ほぼ同じで、その向こうに広大なセントラルパークの森が広がっている。
ロビーとメインダイニングの間にあるコニャックルーム「Cognac Room」。
ソーンウィローの設計デザインと云われる優雅な空間である。
ライブラリーとシガールームを併せた雰囲気が漂う「Cognac Room」。
ゆったりとした心地よい時間が流れる。
アラン・デュカス監修のレストラン「Adour」入り口部分に、ワインの
ディスプレイとシャボン玉のオブジェが美しい「Wine Library」がある。
「Adour」シグネチャーレストランの店内中心部分。
筆者の訪問時、8月下旬から9月初旬は夏休みで、残念ながら休業中であった。
以前ここに営業していたフレンチの名店「Lespinasse」に代わって
最近オープンしたアラン・デュカス監修の高級店だ。
有名な“キングコールバー”「The King Cole」のエントランス。
1990年の再オープン時に地下から1階に移った。
カウンター奥に広がる壁画はマックスフィールド・パリッシュによるアールヌーボーの傑作で、1906年にニューヨーカーの為に描かれた絵だ。また有名なカクテル、“ブラディマリー”が誕生したバーでもあり、ここでは“レッドスナッパー”という愛称で親しまれている。偶然にも営業時間中に撮れた貴重な写真で、筆者も多くのバーで飲んできたが、これほど心地よい雰囲気のバーは貴重だ。
翌朝、朝食前に再訪した「The King Cole」。この見事な絵画を至近距離で撮りたかった。
イギリスの童話に出てくる“オールドキングコール”を題材にしたもので、
中央に「Old King Cole」の文字が見える。
メインダイニングの「Astor Court」。
この名前はセントレジスを創業したアスター家の当主、J・J・アスター四世に由来する。
レストラン中心部は写真左手の一段高くなった所だが、
こちら下段の窓側の方が居心地は良い。写真は担当してくれたマネージャー。
ついでに食事中に撮ってもらった。
地下に店を構える、スパ「Remede SPA」。
地下の一番奥にバーバーショップがある。
最初の写真と同じ55丁目角で撮った、夕暮れ時の美しいセントレジス。
- 2011-11-10 (Thu)
- The St. Regis New York
The Peninsula New York
ザ・ペニンシュラ、ニューヨーク
5thアベニューを挟んでセントレジスと同じ55丁目に立地する、ザ・ペニンシュラ、
ニューヨーク。開業は1988年だが、前身は05年にオープンした
「The Gotham Hotel」に遡る。
55丁目からから見た正面エントランス。
夜間のライトアップが綺麗で、ペニンシュラの文字もくっきり浮かび上がっている。
1987年には「Hotel Maxim’s de Paris」とホテルは改名されたが、翌88年10月
にこのホテルを香港&上海ホテルズが買収して、「The Peninsula New York」とした。
ペニンシュラグループ最初のアメリカ進出となったホテルだ。
そう考えると両側にあるペニンシュラの獅子もNYに意外と良くマッチしている。
エントランスに立つ、ペニンシュラお馴染みの白の制服と帽子のページボーイ。
豪華なエントランスホールの大階段。
ペニンシュラNYの最大の見せ場の一つである
エントランスホールは吹き抜けの大空間で、高い天井には繊細な装飾が施され
ひと際大きく豪華なシャンデリアが耀きと存在感を放っている。
レセプションホールは一転して渋い木目の重厚感が漂うシックなデザインだ。
左手奥にはコンシェルジュデスクが見える。
コンシェルジュデスクの右側奥にビジネスセンターが設けられている。
レセプションと同じ渋い木目の重厚感で溢れている。
レセプション手前にあるゆったりとした「The Gotham Lounge」。
この地にあった1905年創業のペニンシュラの前身「The Gotham Hotel」
に由来し、アフタヌーンティーも人気だ。
客室階のエレベーターホール。
極めてシンプルなレイアウトだ。
客室に向かう途中の廊下。
これまたゴテゴテ感を排した清楚な印象を受ける。
コーナースイートの優雅なリビングルーム。
ペニンシュラNYの特徴はこの室内デザインとレイアウトに顕著に出てくる。
建物の竣工はプラザやセントレジスと同年代であるが、
ペニンシュラに買収された後、数回に亘って客室の大リノベーションがなされ、
クラシカルなフレンチデザインから現代アーバンスタイルに転換された。
こうしてみるとモダンなデザイン基調であることに気付くであろう。
客室からはシャンデリアは排除され、ダウンライトのスッキリとした空間である。
この部屋はコーナーに位置するデラックススイートで、約100㎡の広さを誇る。
リビング左手から廊下が伸びており、エントランス・ホワイエを経て奥の
ドレッシングコーナーまで見通せる。
こちらは逆方向からの俯瞰である。
廊下の先に先ほどのリビングがあり、途中左側にはベッドルームが設けられている。
落ち着いた雰囲気のベッドルーム。
プラザやセントレジスのクラシカルな印象とは全く異なる。
ベッドルームを出たところにはスペーシャスな空間のドレッシングコーナーが
設けられていて、その隣には大型のウォークインクローゼットが配置してある。
ペニンシュラスタイルのバスルーム。バスタブ水栓カラン側にTVが内蔵されており、
中央の小カーテンを上げると外の景色を楽しめる。
メインダイニングの“ファイブス”「Fives」。グランドピアノから美しい
アーチの窓を通して、5thアベニューの向こうにセントレジスが見える。
「Fives」の名前の由来は数字の“5”にひっかけている。つまり、5thアベニュー、
55丁目、5つ星レストランということだ。同じような名前で、以前、フォーシーズンズNYに「Fifty Seven Fifty Seven」という名のレストランがあった。
レストランは客室と同じで、フレンチスタイルを排除したコンテンポラリー・
アメリカンスタイルの料理が特徴である。
スパエントランスにある「The Peninsula Spa by ESPA」のロゴマーク。
最上階に設けられた、ペニンシュラスパのエントランスカウンター。
この階にはトリートメント施設があり、背後の階段を上がって
トレーニングジム、スイミングプールへと通じている。
最新のマシンが並ぶトレーニングジム。
広大な面積を誇り、全面ガラスの明るい環境で汗を流せる。
ジムからはルーフトップのサンテラスに出られる。
サンデッキがずらりと並び、5thアベニューの高層ビル群を眺められる。
ちなみに右手に見えるガラス張りの高層ビルはトランプタワーである。
コーナーには心地よいテラス席が設けてある。
まさに天空のオアシスといったところだ。
そのテラス席より俯瞰した北側方面の5thアベニュー。
その先にある緑の森がセントラルパークで、アッパーイーストのビル群が続く。
手前の尖塔は“5番街長老派教会”「The Fifth Avenue Presbyterian Church」である。
逆の南側方向の5thアベニューの俯瞰。
中央右手のひと際高いビルがエンパイアステートビルだ。
トップフロアにあるスイミングプール。ニューヨークの最高級ホテルは歴史ある
古典的建物が多く、プール自体を持つホテルは少ない。ペニンシュラNYは
トップフロアにこれを新設した為に見事な環境のプールが出来上がった。
世界最高のロケーションを誇るスイミングプールといえよう。
左手眼下に5thアベニュー、中央奥はミッドタウン南側方向の景色である。
東京でいえば銀座4丁目、服部時計店の上で泳いでいる様な感じである。
- 2011-11-09 (Wed)
- The Peninsula New York
- Search