
2012-08 Archive
KoreaⅡ
韓国Ⅱ – はじめに
第25回特集は前回ソウルをフォーカスした韓国Ⅰに引き続き韓国Ⅱとして、ソウル最新のラグジュアリーホテル「バンヤンツリー・ソウル」と、去年の世界陸上開催都市である大邱の「ノボテル大邱」、そして釜山の「ロッテホテル釜山」をご紹介します。またホテル以外でも、古き新羅の都、慶州にある名刹で世界遺産「仏国寺」と、ソウルにある世界遺産「宗廟」を収録した。
そのほか、今回ソウル-釜山間で利用した韓国版新幹線の「KTX」と大邱-慶州間の在来線特急「セマウル号」をご案内します。
*Banyan Tree Club & Spa Seoul
南山の麓、ちょうど新羅ホテルとグランドハイアットの中間に位置し、2010年6月に「バンヤンツリークラブ&スパ、ソウル」としてオープンした。リゾートホテルと高級会員制クラブという2つの要素を併せ持つ、グループ初のコンセプトを掲げてソウルに進出した。以前はタワーホテルとして営業していた建物を約3年に亘って大改修を施し、まったく新しいホテルに生まれ変わった。約7万㎡の広大な敷地に「The Hotel」、「The Club」そして「The Festa」の施設3棟が役割分担して建てられている。とくに屋外スイミングプールの「The Oasis」は見所の1つで、多くの「カバナ」を備えた豪華版であり冬季はスケートリンクになる。
客室はスイートを含めて僅か34室で、タワーホテル時代の客室総数218室を考えると余りの少なさに驚く。1フロア当たり2‐4のゲストルーム数で、最低でも50‐56㎡の広さを誇り、各部屋のリビングには注目のリラクゼーション・プールが備えてある。
*Bulguksa Temple 慶州「仏国寺」
統一新羅の774年に創建された名刹で、最盛期には60棟もの伽藍が並ぶ威容を誇っていた。その後、儒教を尊ぶ李氏朝鮮時代の仏教弾圧や文禄の役などで長いこと荒廃していたが、1970年代になって本格的な修復がなされた。背後の吐含山の中腹には有名なソックラム「石窟庵」があり、石窟の奥に優美な阿弥陀如来が鎮座している。「石窟庵と仏国寺」として世界遺産に登録されており、新羅美術の最高峰・集大成といわれる。
三国時代、新羅と並ぶ百済の都は扶余で、「白村江」の古戦場跡も見られる。40年前の韓国訪問時には「雪岳山」の登山と共に見て回って来たが、今回は時間の都合が付かず断念した。
*Lotte Hotel Busan
釜山の新都心である西面地区に、先行して開業したロッテデパートに隣接して1997年にオープンした。スイートを含めて全客室数729を持ち、さらに館内には免税店とカジノをも有する巨大ホテルである。ロッテグループの社名由来はゲーテの名作「若きウェルテルの悩み」に登場するヒロイン「シャルロッテ」因んで名づけられた。ロッテホテルは現在、韓国内に7ホテル(2ビジネスホテルを含む)を展開し、最近ロシアに進出して「ロッテホテル・モスクワ」をオープンさせている。
釜山は韓国第2の大都市にもかかわらずホテルに関してはやや物足りない。リゾート地の海雲台地区にウェスティン朝鮮、パラダイスホテル(LHW)、ノボテルが有るくらいだ。市内は地元資本の中規模ホテルが主体で、コモドホテル釜山の様な興味深いホテルもあるが、グローバル・スタンダードのヒルトン、マリオット、ハイアットクラスなどは存在せず、今後のホテル展開が待たれる。
*KTX & KORAIL, Korea Railroad 韓国鉄道公社
韓国の鉄道は2004年まで鉄道庁が運営していたが、05年1月から分離、公社化され現在の組織になった。日本の “JR” と同じように愛称があり、“KORAIL” がその名称である。韓国版新幹線のKTXは、フランスのTGVの技術を導入して04年に開業した。その後、漸次主要幹線がKTXに規格化され、日本と同じ在来線の縮小化が始まっている。現在は第2世代の「KTX-山川」が投入され、在来線では特急に当たる「セマウル号」と急行の「ムグンファ号」が活躍している。
*「世界のリーディングホテル」は現在「週刊ホテルレストラン」で隔週刊第2・4週号にて連載中。
http://www.hoteresweb.com/columntop
- 2012-08-10 (Fri)
- Edition 25/ KoreaⅡ
Banyan Tree Club & Spa Seoul
バンヤンツリークラブ&スパ、ソウル
「Banyan Tree Club & Spa Seoul」の正面ファサード。
バンヤンツリー・バンコクで活躍している小型車「トゥクトゥク」が玄関前に止まっている。
正面エントランス。
2010年6月にオープンしたソウル最新のラグジュアリーホテルだ。
エントランスロビー右手にあるレセプションデスク。
デスク前にはボックス形状に見える豪華なゲスト・ソファを用意している。
コンシェルジュと一体型でエレガントな雰囲気のレセプション。
レセプション左手にあるメインダイニング「Granum Dining Lounge」。
天井が高く設置され開放的な雰囲気である。
東南アジア料理がメインダイニングに据えられるのは珍しい。
レセプションからエレベーターホールに向かう回廊。
ゴージャスなスイートルーム「Premier Suite」の室内。
実に96-105㎡の広さを誇り、このフロアには僅か2つのスイート配置だ。
リビングの中にリラクゼーションプールを設置するという大胆なコンセプトの部屋である。
このタイプのスイートは11・12階のフロアに4部屋だけ用意している。
ご覧のようにリビングとベッドルームはセパレートタイプ
になっており、プライベート感は申し分ない。
緑豊かな南山の麓に位置していてリゾート感覚も味わえる。
1フロアに2部屋なので、リビングもベッドもコーナールーム仕様で採光充分の部屋だ。
大理石の壁と床、ベッド周りは木目のクールなデザインである。
キングベッドの奥は、ライティングデスクとバーカウンターが向き合っている。
ベッドルームの奥には余裕の広さでパウダールームが用意されている。
大型のツインタイプのシンクと奥にあるビューバスが気持ち良い。
ホテル棟の「The Hotel」と向き合って、クラブ棟「The Club」のエントランスがある。
クラブのレセプションデスク。
3階に人気スパ「Banyan Tree Spa Seoul」が入っている。
レセプションデスク脇にあるロビーラウンジ。
ソウル在住の富裕層のメンバーが多数在籍しているという。
5階にあるメンバー専用の「The Club Member’s Restaurant」の
入口近くのスペースにある見事なワインセラー。
多くの個室やバーコーナーもあるレストラン内部。
世界各国の料理がここで楽しめる。
ホテル最大のセールスポイントである野外スイミングプール「The Oasis」。
冬季はスケートリンクに衣替えする。(ホテル提供写真)
この様な豪華「カバナ」が用意されたコーナーもある。(ホテル提供写真)
- 2012-08-10 (Fri)
- Banyan Tree Club & Spa Seoul
Novotel Daegu
ノボテル大邱
韓国第3の大都市、大邱のメインストリートに立地する「Novotel Daegu」。
スイート25室を含む全203のゲストルームを有する。
最近開発された、大邱シティーセンターの上層階8-23階をホテルが占めている。
ノボテル大邱の正面エントランス。
1階エントランスのインフォメーションデスク。
8階に位置するレセプションデスク。
1階から専用エレベーターで上がって来る。
エグゼクティブフロアの22階にあるプレミアラウンジ。
トップフロアに近い上層階に位置し眺めも申し分ない。
朝食、軽食、飲み物、カクテルアワー、セクレタリーサービスなどのベネフィットがある。
エグゼクティブフロアにある「Premier Executive Suite」のリビングルーム。
ミニバー内の飲み物がすべて無料の特典で楽しめる。
ライティングデスクから見るリビングルーム。
左手奥にベッドルームがある。このスイートルームは約60㎡の広さである。
独立したベッドルーム。
バスルームから見るベッドルーム。
シンプル&モダンの使いやすいバスルーム。
玄関ホワイエから俯瞰するスイートルーム。
リビングからベッドルーム、バスルーム、そしてリビングと一周できるレイアウトだ。
レセプションデスクの横にあるロビーラウンジ。
ラウンジの先にあるオールデイダイニング「The Square」。
本格的なタイマッサージのサロン「SEOK THAI」がホテル内に店を構える。
大邱いちばんの繁華街である中央路の交差点。
中央路に並行して歩行者天国が続いている。
大邱は王朝時代から続く漢方薬市場の「薬令市」が有名で、
その市場通りから延びる歩行者天国。
その「薬令市」の通りはこの様に多くの漢方薬の問屋が並んでいる。
残念ながら入口に構えていた「薬令市門」は改修中で写真には撮れなかった。
- 2012-08-10 (Fri)
- Novotel Daegu
Bulguksa Temple, Gyeongju
慶州「仏国寺」
背後の山脈に朝霧が覆い、まさに幽谷に佇む仏国寺山門の風景。
1995年に「石窟庵と仏国寺」として世界遺産に登録されている。
仏国寺山門。
仏国寺大雄殿の前面にある「紫霞門」の正面の佇まい。
この角度からのアングルが案内写真に多く登場している風景である。
紫霞門に掛かるアーチ状の石橋、国宝の「青雲橋」「白雲橋」が望める。
この時の気温、マイナス8度であった。
建物正面から右に回り込んで参道坂道を進む。
上から見た大雄殿の回廊部分。
長く続く回廊。
回廊の内側部分。
国宝の「釈迦塔」が左手に見える。
「大雄殿」の本堂正面。
手前に国宝「多宝塔」があり、奥に「釈迦塔」を望む。
手前の「安養門」から「紫霞門」方向の俯瞰。
紫霞門に装飾された美しい彫刻群。
紫霞門の端に吊るされてある巨大な木魚。
大雄殿の裏手に佇む「羅漢殿」。中で僧侶が読経中だ。
その先にある「観音殿」前の山門広場。
「観音殿」の正面。
上から望む観音殿の静寂な佇まい。
- 2012-08-10 (Fri)
- Bulguksa Temple
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